レッスルエンジェルスシリーズの妄想を放り投げるプログでした。今はゲーム話とTRPGがメイン?
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レッスルSS 水の上にてリングは揺れる 導入
特に何も考えなしにSS。夏ということで、はい。一応、前回はこれ。今回は導入です。いつも通り、いい加減な内容なので、そのおつもりで~



 そのリングは水に浮いている。水族館の大きな水槽に、水を3分の1くらい満たし、その上に白い正方形の盤を25枚浮かべ、ゴムとロープでつないでいる、という代物だ。
「まさかほんとに実現するとは……」
 聡美の呟きが、早朝でも観客席――本来はイルカショー用のものらしい――を暑く焼く太陽の光にかき消される。服装は青いだけのジャージ上下、通気性はよいがやはり長袖だと汗でべとべとしてきた。同じくジャージ姿の南が、書類を見ながら汗一つかかず、書類を右手で軽く抱え、淡々と説明を続ける。
「材質は発泡スチロールの類だから、角にぶつかっても特に問題ないはずよ。ただ、目とかの急所、手足を引っ掛けたりする危険には注意すること。故意に溺れさせる行為は禁止、反則ではなくてね」
「コケの一念、岩をも通すってね。くっくっく」
 説明をそぞろに聞いている聡美へ、邪な笑いを浮かべて真鍋が答えた。こいつは何故か、ピンクの無地のスクール水着みたいなのを着ている。今日使うものだ。今回の試合形式は真鍋の提案、クッキー程度のいざこざで、こんなことを企画して通すこいつは馬鹿か狂人か。
「食い物の恨みは怖いってね。麗子さんは当然として、聡美にも悟してもらうよ」
 真鍋の今日の相手は金森、聡美の相手は早瀬だ。早瀬と真鍋の仲がよいという話は聞かないが、なんにせよ覚悟しておいた方がよさそうだ。
「まったく、どうやってこんな試合を通させたんだが」
「ベットに進入して服を全脱ぎして土下座をすれば大抵人は折れるよ、うん」
「その情熱は別のことに使いなさいよっていうか、あんたには恥じらいがないのか」
「うっさい! クッキーとケーキの恨みのためなら何だってやるさ!」
「真鍋と聡美、黙りなさい。とにかく、水深はだいたい140CMだから、溺れることはないだろうけど、身長が低い榎本と真鍋は注意すること。わかってるわね、真鍋?」
「はいっす! 大丈夫っす! 南さんの教えを聞き逃すわけないじゃないっす!」
 南に一睨みされた真鍋だが、おどけて妙に暑苦しいフリで答える。南は、こめかみを軽くたたいたが、何故かふっと微笑み、
「ま、今日は期待しているわよ、提案者さん。リングの周りには、念のため衝撃吸収用にウレタンブロックを置いてあるけど、飛込みをかける時には注意すること。何か質問は?」
「えっと、ほんとに透けるんですか? この水着」
 パーソナルカラーである薄い黄色の水着を着た――どうでもいいが競泳水着風である――金森がその肩紐をを軽く上に引っ張り問いかける。南は特に表情も変えず、
「ええ、ある程度はね。部位による毛と、例えば恥部の類は、厚くしたりして一定量じゃないと透けないよう、手当てはしているみたいだけど、透けないわけじゃないみたいよ?」
「ひっひっひ、まあ皆期待しているのだから、色々とサービスお願いしますよ?」
 真鍋の邪悪な笑みが、透明な水に反射している。水の中は丸見えで、しかもイルカを眺めるための通路も観客席になるということなので、透ければ逃げ道はない。金森は自身の頭のお団子を軽くなでて、
「うー…… こういう試合でつかさちゃんと当たるなんてついてないなぁ」
「それなら美沙と変わりますか? 相手は市ヶ谷さんですけど」
 練習着の美沙の提案に、金森は迷いなく言下に、
「遠慮しとく」
「そういわずに、おねがいします。お願いしますなのです」
「え、えーと」
 汗一つかいていないのに、目だけ空ろに迫ってくる美沙は、ゾンビのようで正直怖く、思わず一歩金森は下がる。とはいえ、懇願されたところで変わるつもりもない。
「くじは絶対だから、ごめんね美沙ちゃん」
「くぅ、美沙はまだ死にたくないのです!」
「医療スタッフは準備しておくし、市ヶ谷さんも手加減は…… しないでしょうけど、せいぜい粘ってから死になさい」
 南がフォローをしようとしてあきらめた。市ヶ谷の、常にどういう方向でも全力投球は美点と欠点を兼ね備える。真鍋が、笑いながら声音だけは心配そうに、
「今日は、やる気満々だからね~ がんばがんば骨は拾ってやる」
「ガンバじゃねーのです! くっそー真鍋なんて麗子さんに逆襲されて逆に恥をかきやがれなのです!」
「くっくっく、何の策もなしに、あたしがこのリングを提案したと思うてか!」
「どんな策があるの?」
「おっと。それは試合で実体験させてあげますから、楽しみにしていてくださいね、麗子さん?」
 真鍋の笑みに、金森はなんだか脱力を感じて空を見る。、まあ、せっかくのことでもある、暑い中を普通に試合するよりはましであろうし、透けるのも含めて楽しんでみるのも一興かもしれない。
(空もきれな青だしね)
 なんにせよいい天気、今日が絶好のプール日和であるのに間違いはない。

続く?
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