レッスルエンジェルスシリーズの妄想を放り投げるプログでした。今はゲーム話とTRPGがメイン?
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レッスルSS 形違えど
レッスルのSSです。めぐちぐで。前回はこちら。下手糞な分なのは、まあいつものことです。テキトーに読んで頂ければ幸い。

続きからより。続きからより。この話の内容は作成者である私の妄想です。さらに、左のような能力値ですので、皆様方のイメージや公式設定と多々異なることがあります。以上のことを、お読みになられる場合は、ご注意&ご容赦ください。またキャラによっては不当な扱い、及び過剰な優遇もしているかと思います。こちらも寛い心でお許しください。

どうでもいいですが、文章を書いていると表現の覚え間違いに気づきますね。屍山血河を屍山血海だと思っていたり。ああ、今回はこの単語、全然関係ありませんのでご安心ください。



 真昼間の事である。
「ちょっと千種! これはどういうことなの!」
 突如、練習場に現れたスーツ姿の武藤が、呆気にとられている周りを他所に、怒鳴り声を轟かした。その鋭い声を向けられたのは結城、彼女はタックルバックへの体当たりを中断し、笑顔で武藤へ向き直り、
「あ、めぐみ。お帰り~ アメリカのタイトルマッチはもう終わったの? その茜色っていうのかな、そのビジネススーツ? さすがめぐみ、シックで渋い服も似合ってるね!」
「あ、ありがと、じゃなくて! そんなことはどうでもいいの! 先にこれの説明をしてくれる!?」
 そう言って武藤は結城の目の前に、握り締められてグチャグチャになった新聞の切れ端を突き出す。
「えーと。結城、まさかの惨敗、新市ヶ谷宣言?」
 結城が目を通すと、新聞にはデカデカとそんな黄色い大見出しが踊り、その下には目を回している自分が、市ヶ谷に頭を踏みつけられている写真が添えられていた。
「山動く…… 最近、大人しいと思ったらまたやってくれた。言わずと知れた地上最凶、ビューティー市ヶ谷、団体、否宇宙改革宣言! 先日、東京で行われた結城千種とのシングルマッチ、ビューティー市ヶ谷は怒涛の猛攻で現役エースの結城をわずか3分でマットに沈めた後、今の淀んだ宇宙に新風を吹かすとアピール。手始めに現在、結城と武藤めぐみが持つ世界タッグベルトを要求」
「いちいち読まなくていい! どういうことなのよ!」
「どういうことって言われても、読まないとめぐみが何言いたいか分からないんだけど」
「だから! 前回の興行で市ヶ谷に負けたこと! 何なのあれは!」
「ああ、あのこと! 早く言ってくれればいいのに、めぐみったらもう!」
 合点がいったとばかりにポンッと汗ばんだ手を打つ結城の独特なテンポに、武藤は頭を抱えたくなる。が、付き合っていると話が進まないのは、うんざりするほど知っているので、突っ込まないで話を促す。
「それで、さっさと答えてくれる?」
「いやー、あの時の市ヶ谷さん、凄かったよ。元々凄い人だけどさ、まだまだ衰え無しって感じでね、ぐわっときてがばーと掴まれたと思ったらさ」
「そんな事聞いてない! 私が言いたいのは!」
 まるでファンかなにかのように、ノーテンキに市ヶ谷を褒め称える結城を、武藤は苛立たしげに遮った。鋭く光る目には、かすかに涙が見えている。一方の結城はのんびりとタックルバックへ向き直って、
「大丈夫だよ、めぐみ」
「千種?」
 結城は後ろで押さえている後輩二人へ、軽く手を上げて合図をし、
「このままで済ますつもりなんてっ!」
 間をおかず、ノーモーションで放たれた、地面を疾る鋭いタックル。ずどばん! という耳を劈く音がジムの中を反響した。
「……っ」
「全然ないから」
 押さえていた後輩二人ごと、数メートル程吹き飛んで倒れたタックルバックを横目に、結城はごくりと唾を飲んだ武藤へ、目を閉じてるだけの下手クソなウィンク。そして、そのすべすべした手をちょいと両手で握り締め、
「めぐみも手伝ってくれるよね?」
「も、もちろん、当たり前じゃない!」
 慌てて答えた声が上擦る武藤に、結城は柔らかな笑顔を向ける。
「ありがとう! めぐみ!」
「れ、礼なんていいわよ、パートナーでしょ?」
 顔を逸らして、武藤は何とかその言葉をひねりだした。顔が熱くなっているだけでなく、胸の動悸もフル回転し、60分試合ラストの攻防時のように激しく鳴っているのを感じる。照れた、と言うこともあったが、少しでも、パートナーを疑った事が恥ずかしくなったのだ。自分が祐希子と一緒にスターへと先に踏み出した時、彼女は全てを賭けてEWAに行き、追いついてきた。その強さが、どうして欠ける等と考えたのだろうか。自然と結城の手を力強く握り返し、
「絶対に勝ちましょう。今度も、これからも、ね」
「うん! 一緒に頑張ろう!」
 武藤は静かに言い、結城はノホホンと語る。そのあり方こそ違えど、自分達の向う場所も思いの強さも同じ、少なくとも武藤はそう確信している。
「それなら、ぼやぼやしている暇はないわね、すぐ練習」
「話が纏まったところで、飛行機に乗ってください、今すぐに、ね」
「きゃ!? 何!?」
 武藤がいきなり耳元で響いた声に驚いて、振り向こうとしたその瞬間、しゅるりと首に何かが絡みつく。
「何、と聞きたいのは私なんですけどね、武藤さん?」
「き、霧子、さん?」
 特になんて事のない普段の声での囁きなのだが、武藤は背筋に寒気を感じた。
「タイルトルマッチだというのに、ホテルから消えたと思ったら勝手に日本に帰ってきてるだなんて。何を考えているんです?」
「……別に、めんどくさくなっただけです。今からトレーニングするんで、離してくれます?」
 怯みはおくびにも出さず、武藤は木で鼻をくくって答える。霧子はにこやかに笑って、
「んぐ!」
「タイトルマッチ不戦敗で興行に大穴空けたら、対市ヶ谷さん戦どころじゃないことぐらい、分かりますよね?」
 そう巻きつけた首を優しく絞める。振りほどこうにも完全に決まっていて、きゅっいと巻きついた腕はぴくりとも動かない。それでも武藤、忌々しげに、
「ど、どうせ今から戻っても明日なんて間に合わないじゃないの……」
「それは、市ヶ谷さんに頼んで超音速機を用意してもらいましたから。アメリカまで1時間未満の優れものだそうですよ? Gも訓練してないと失禁する程ですからトレーニングにもなりますよ、よかったですねぇ。あ、写真の準備要ります?」
「い、いるわけないでしょ。そもそも、あの女の用意したものなんか、ぐ!」
「あら、よく聞こえませんでした、もう一度お願いできます?」
「……! …!!! ………」
「武藤さん? 武藤さん? どうしましたか?」
 霧子はぐったりした武藤へ、本当に心配そうに声をかける。
「どうしましょう…… こんなにお疲れだったなんて。とりあえず、空港に送って差し上げないと」
「な、なんで、そうな ぐぅ!」
「おやおや、私とした事が演技かどうか確かめるのを忘れていました。武藤さん? 武藤さん? 実は起きててからかっているなら殺しますよ?」
 完全に落ちたかどうか頬をぺしぺしと叩き、無反応な事を確かめると良しとばかりに霧子は頷いた。そして、どうやって仕舞っていたのか、懐から鋼鉄の手枷をだし、それを武藤の両手にかける。
「それでは結城さん、武藤さんは私に任せて、練習を再開してください」
 声をかけられ、事態をニコニコと静観していた結城は素直に、
「はーい。もう行っちゃうんですか?」
「耐Gカメラをそういえば用意してもらわないといけませんしね。そうそう、結城さん」
「なんでしょう?」
 霧子はお面のような平静な表情を今、初めて崩し結城と違い完璧なウィンクで以って、
「これからのシリーズ、あなたたち二人には期待していますよ?」
「はい! ありがとうございます
 結城は嬉しそうに頷いてから、武藤へ向け、脇において置いた、白いタオルを振って、
「めぐみも頑張ってね! 良い報告期待しているよ!」
「……(グッ)」
 武藤は気を失っているにも関わらず、引きずられながら親指を軽く立てて結城の声援に答えたのだった。

続く。
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