レッスルエンジェルスシリーズの妄想を放り投げるプログでした。今はゲーム話とTRPGがメイン?
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レッスルSS ツケの支払い 試合後編
さっさと放置していたものをちゃんとしようキャンペーンその3。『ツケの支払い 試合中編』の続きとなります。
苦戦に苦戦しまくりました~ でも面白いかどうかは当然不明です。苦労≠内容の良さですし、もっと真面目になさってる方も多いですし苦労のうちに何ぞ入らない~ ともかく、もし仮にご興味をお持ちになられてお時間がございましたら、どうぞよろしくお願いします。

キャスト ウィッチ美沙、金森麗子、ライラ神威

内容 金森麗子VSライラ神威

続きからより。左のような能力値ですので、皆様方のイメージや公式設定と多々異なることがあります。読まれる方はご注意&ご容赦ください。またキャラによっては不当な扱いもしているかと思います。こちらもお許しください。プロレス素人につき色々おかしいかと思いますがこの辺りもご寛容の程を。

プロレスの研究やら何やらが足りなさすぎですね~ 他にも色々荒っぽいやら何やらですが~
怯えている自分と笑っている自分さてどちらが本物なのだろう。こんな時だというのに、そんなどうでもいい疑問が頭をよぎった。答えは簡単、どちらだって自分である。そんなことは分かりきったことなのに、疑問は頭を離れてくれない。さて、どっちが私? 笑う私が、冷たい声をかけてきた。

アナウンサー『ライラ、麗子をリングに引きずっていく! 麗子はまったく足に力が入っていない! 虫の息か!? これはもう決まったか!? ライラ、フォールに入った!』
体には既に生気がなく、糸の切れた操り人形のようにだらけた状態。目も死んだ魚のように光がない。終わったな、とライラは確信していた。十分に技と力をぶつけ楽しめすぎた攻防、その中を耐え切り打ち勝った充足感に、あの生意気な笑いを心とともに引き裂いてやったという快感、すごく満足だった。でも、その感慨にあっさり水を差されるとは思わなかった。
アナウンサー『ワン! ツゥ! おおっと麗子! 返しました! ツゥカウントで返した!』
満場がおお! と息をのむ。驚きはこちらも同じ、だが小骨が喉に刺さったような違和感を感じた。こいつにはまだ、あたしを楽しませる力なんて残ってんのか? 触れた感じではとてもそう思えない。
麗子「クスクスクス… もう勝った気になったら駄目なんですよ~だ」
相手は立ち上がるときこれ見よがしにぶっ潰してやったはずの笑いを浮かべすらした。が、
ライラ「…つまんネェはったりをするんじゃねぇ」
立ち上がった相手を一目見てすぐ分かる。膝どころか足全体が震え、腕や腰は抜けてしまっている。とうに動くことさえ難しくなっているはずだ。
何か策があるのか? それとも、ただ拙い意地で立ってしまっただけなのか? だとしたら…
麗子「は、はったりなんかじゃないもん」
かすれた声の中に、隠してはいるが僅かに震えがあるのに気づく。小さな違和感から、しくしくと不快な感じが滲み出てくる。まあ、いい。続けるってんなら、付き合ってやるだけだ。
アナウンサー『さあ、ライラ組みにいったぞ。あっと、麗子はライラの腕を振り払って後ろに下がる。組むのを嫌がっているようだ』
前に出る、下がる、前に出る、下がる、前に出る、回り込む… 数十秒、そんな下らない事を繰り返した。
逃げる、か。ライラの不快感はより明確になってくる。攻防すらない無駄なあがき、ビビッてるとしか思えない。何故、そんなつまんない事する。そんなやつじゃねぇだろ、お前は?
また回り込もうとした相手の肩を掴む、だだっ子みたいに暴れて振りほどかれる。技を決められるのを、この期に及んで忌避するのか。苛立ちは、冷たい侮蔑の感情に変わり始める。相手の恥も何もない姿に、試合全てが汚されたように感じる。
さて、どうする?
わざわざ立ち上がって示したのがそんなみすぼらしいな姿なのか? ガリっと言う音が聞こえた。無意識に奥歯を噛み締めたらしい。は! 期待はずれだからって、我ながらなかなか女々しい。どうであろうとどうでもいい、組むのが厭なら、これでも喰らってろ!
アナウンサー『さあライラ、組み合おうとしない麗子に向けて鉄拳だ! 一発二発と叩き込む!』
ライラ「オラオラオラオラぁ!」
拳を握り麗子の顔や体を容赦なく打ち据える。ラッシュと言える様相、筋肉の響きを拳に感じる。意外に軽い。口を三日月に裂けさせ、その目は狂色に彩らせる。
さあ、何処まで耐えられるかな?
麗子はサンドバックのようにそれを無防備に受けている。体はだらんと弛緩し、殴られるたびに倒れんばかりに大きく揺れ、殴られて支えられているのではないかとすら思える。悲鳴、うめき声すら発せず、その目には何の光もない、恐怖すらない。絶望、といった有様だろうか。
これは止められるかもね。
アナウンサー『麗子、何度も大きく後ろにふらついてなますが倒れません! 堪えてます、堪えてます! 何がそこまでさせるのか!』
殴るたびに、相手を壊す快感を感じる。軽快な、無邪気で暗い残酷さ。だが、不甲斐なくなった相手を呪う苛立ちは拭えない、殴れば殴るほど大きくなる。それを抑えるために残虐な爽快さを求める、だがそれは又新しい苛立ちを呼び起こして… 快楽と不快、両方がライラの体を満たし、軋ませていく。
ライラ(は! どんな拷問だ!)
自分が嫌がっているのか喜んでいるのか、ほとんど分からない。感情が頭を煮だえさせ、心臓からどろりとあふれ出そうになる。そんな中、何故か奇妙さを感じている自分がいた。何故、だ? 何に対して?
ライラ(…何でもいい! どうせコイツでフィニッシュだ!)
心を覆う軋みと不審を振りほどく様に、前に出て組みに行く。無造作に肩を掴んだその時、頭に疑問の回答が光のようによぎった。まさ

かかった!

そう思ったのは両者同時。ライラはすぐさま下がろうとするも、それでは遅い。既に舞い上がり、その足は風を纏っていた。
アナウンサー『弱らせた獲物に近づき、仕留めにかかるライラ! 髪に手を… ああ!』
その断頭の一閃こそ、彼女の最大の武器。
アナウンサー『え、延髄切り! 金森麗子の延髄切りだ! 近づいたライラを一刀両断! その神速の一撃はまさに居合! ライラ、たまらずダウン!』
相手はただ喰らっていたのではなく、しっかりと守っていたのだいたのだ。体の力を抜き、打たれた衝撃に逆らわなず流していくというもの。見た目派手に喰らっているようだが、芯へのダメージを防げる方法。奇妙さの正体、拳の当りが軽かったのもそういうことか! 何処で学んだんだのかは知らないが、完全にしてやられたことは確かだ。崩れ落ちた体をすぐさま起こしながら、ライラは臍を噛む。糞、何処までも食えない!

仕留め損ねた! 麗子が一撃を放とうとした瞬間、そう直観した。寸前で気づかれ、肩を使って首を守られたのである。さすがに、二匹目のドジョウとはいかなかった、か。せっかくうまく呼び込めたのに! ダウンした相手が、すぐさま立ち上がるのが目の端に入る。
美沙「麗子さん! 行くしかないですよ!」
分かってる。後悔はすぐ振り払った。ここまで仕掛けたんだ、後は小細工なしに攻めるだけ!

立ち上がった瞬間、一気に相手に飛び込んで行った。
立ち上がった時には、すでに相手は目の前にいた。
頭を闘争心で焼き付かせ、すでに計算も迷いも一切ない。
勝利の確信を一瞬で覆された動揺は、僅かであるが動きを止めてしまう。
それが勝負の別れ道だ。
アナウンサー『立ち上がった麗子! 一気に走り、飛び膝蹴り! ライラ、これは不意を突かれたか! 直撃! 大きくよろけて後ろに下がる!』
逃がさない! 息つく間もなく麗子は追撃する。右、左とワンツーで打ち抜きに行く。もはや後先を考えない、全力で放っていく。一方ライラは腕を上げ防御しようとするが、焦り焦って固まった体ではうまく対応出来ない。バーンと響いた音から誰もがわかる直撃、頭が揺れる。休ませず左のローが入り、続けて左ミドル。腕が割り込むも入れただけでは意味がなく、そのまま体の芯まで蹴られる。麗子は重い手ごたえの余韻を持つ足をすぐさまもどし、胆に力を込める。
麗子「セイヤァァァァッ!」
気合一閃、タメを作っての左のハイ。キレは高速、気付くまもなく頭を刈られた。三段構えの見事なコンビネーションキック。しかしそれに飽き足らず、まだ麗子は攻めの姿勢、何とか踏ん張るライラに踏み込み、エルボーを放つ。一気呵成のラッシュは、とどまる所を知らない。一瞬の遅れからきた傷は、どんどん深く広げられていく。ダメージで明確に体に刻み込まれていくのが分かる。それが押されていることを理解させ、ライラの心をさらにさらに焦らせ動揺させる。
ライラ「クソッタレ! 調子に乗るナァ!」
何とか挽回を試みて、がむしゃらに振るった拳。しかしあっさり下に潜られ、無駄な力みが入ってまった体はよろけて体勢が前に崩れる。それが絶対の隙となってしまい、チェックメイトを招きよせる。麗子が一瞬で深く沈み込んだのがわかり、次に何が放たれるか理解したが、どうしようもない。
パァン、という澄んだ音が、歓声の空白を縫って響いた。
アナウンサー『カウンターの延髄切りぃ! もう一発、これは完全に決まった!』

体はもう制御が利かなかった。頭は完全にクラッシュし、地面ですら何処にあるか分からない。完敗、か。崩れ落ちる永い時間の間、砕け散らされた意識の隅でそう思った。全てが混沌としているのに、何故か静まり返る観客達の一挙手一投足が写真を眺めるような明確さで感じられる。相手は倒れた姿勢のままこちらを見下ろし、冷静にこちらの状態を観察している。ある種の清浄さすら感じさせるこの時は、何かを思い出させる。妬ましく憎い、憬れていた冷たいあいつの姿と、傍で笑う自分の過去。
アナウンサーの叫びを皮切りに、歓声はさざ波のように広がり、大うねりと化した。そんな会場の様子を尻目に、麗子は倒れ伏そうとする相手の様子を注視していた。心に歓喜は未だなく、先ほどの熱のの余韻を脇に置き、冷たい計算の内にいる。どうやらこれで、終わりみたいだね。ただたた、冷静に自分が語りかけてくる。応える、そうだね、後はただフォールすればいいだけ。相手は腕を立てて何とか体を上げようとしていたが、がくがくと支えられていない。勝負は決まった。
それを思い至った時、純粋なある心を満たし始めた。あの時、あの懐かしい場所で、アイツに向けたのと同じものだ。既に電池の切れた体がゆっくりと動き出す。
その時、突如ゾッとした寒気が体を通り抜けた。何故、そんな事を思ったのか。相手はただ笑っているだけなのに。明らかな死に体、体がまったく制御できていないような状態。自分のように余力が残っているわけでもないはず。でも、自分はホントウに恐れている。笑っている自分がいない。ただ、畏れおののいている。
ああ、アノ人と同じように、敬意をもってコロシテヤル、金森麗子。
相手を立ち上がらせては駄目だ、怯えた心は容赦のない殺意へと容易に変化した。相手はほぼ手前に倒れているというのに、体は駆けだしてしまう。大げさ、という言葉が頭を過ぎったが、今はただこの恐怖を消し去りたいのだ。半ば立ち上がりかけた相手の胴を抱える。焦燥のためか、挙動一つ一つがぎこちなく関節が錆び付いたようだ。早く! 早くしないと! 心は泣きそうなくらいに焦っている。ぎゅっとフックの重さを確認した後、一気に上まで持ち上げた。
アナウンサー『おおっと麗子、いきなりライラに詰め寄り、ダメ押しのパイルドライバー! 死に体のライラを容赦なくマットに突き刺した! そのままフォールに入る!』
どうか、どうか立たないで! そんな風に念じながら相手を抑える腕に、腰に、足にありったけの力を込める。ワン。声がゆっくりと過ぎていく。もう! こんな時だけ遅めなんだから。ツー。後ワンカウント! 早くして! 耳の奥で何故か笑い声がした。スリー………

試合時間15分27秒。勝者、金森麗子。決め技、パイルドライバー。

続く?
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